【小説】文庫版 きたきた捕物帖【1巻/感想/ネタバレ】

4569902014

著:宮部 みゆき イラスト:三木 謙次

「人を疑うことを恐れちゃいけない。心を鬼にしても、みんなを疑わなくちゃいけないんだよ」

PHP文芸文庫2022年3月刊行物。
自分から読みにいくような作品ではないのだが、母が貸してくれまして。うーん、ただで読めるなら読むぞぉと。

亡くなった親分の本業である文庫売りを引き継いだ主人公、北一。人間関係に悩まされながらも日々を生きる中で、ちょくちょく出くわす事件の解決に奔走することに……。
連作短編形式。挿絵があるのって、このレーベルでは普通のことなんだろうか。
帯には「謎解き×怪異×人情」という謳い文句があるが、謎解きと人情は確かにしっかり入っているが、怪異はかなり薄味だったような。1本目のエピソードにしか入ってなくない?

名前に「きた」を含むふたりの活躍を描くダブル主人公のような様相かと思いきや、喜多次の方はあくまで脇役程度の出番しかないのね。これは今後、喜多次のウエイトが増えてきたりするのかな。

悪くはないんだが、一方で続きを読みたいほどの吸引力も無い、というのが正直なところかなぁ。ちょいちょい軽い語り口を挟んでくるのがあんまり肌に合わなかった。サムく感じてしまったというか。

燃:B 萌:B- 笑:C+ 総:A-

著者リンク
文庫版 あやし(角川文庫、2003/04)

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きたきた捕物帖 (PHP文芸文庫)

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