
著:服部 大河 イラスト:河地 りん
『煌めけ!スターゲイザぁぁぁああああ━━ッ!』
ファンタジア文庫2024年10月刊行物。約1ヶ月の積み。第36回ファンタジア大賞金賞&細音啓特別賞受賞作品。応募時タイトルは「主人公性人型兵器 -スターゲイザー-」。これは改題して正解ですね。
このラノ2026で紹介されていて気になったので購入。刊行当時からロボットものってことは認識してた……ような気がする。
操縦者の主人公的行動をトリガーとして機能が拡張していく巨大人型兵器スターゲイザー。そのパイロット、小日向茜は人々を守って死んだ。
スターゲイザーを託されたは茜の死にショックを受けて引きこもりとなった少年、高橋嗣道で……。
仲間達は茜の死を乗り越えて先へ進み始めている中、嗣道だけが部屋に閉じこもって無為に生命を擦り減らしている。
起こってしまったことを悔んでも仕方ない、俺達は過去を振り返らないでいるんだから、お前も前向きになれよって強要されるの辛いよな。そんな簡単に割り切れないから苦しいんだっつーの。
スターゲイザーを起動させるために主人公的行動を強要される嗣道。あらゆる主人公あるあるに漢字四文字のスキル名が付いてるのは厨二チック、かつゲームっぽさがあって良いよな。
ただ、主人公的行動というものを突き詰め過ぎるとギャグっぽさが強くなっていく気配があったので、この辺りのバランスは難しい。
世界観がそこそこシリアスなので、ギャグが浮きがちになってる。
主人公らしくない行動をすると10秒以内に死亡というのは代償デカ過ぎじゃない?
スターゲイザーが一部声紋認証を採用してるのは理解ってる感が凄いよな。そうそう、人なら誰だって決められたフレーズを叫んでロボを起動させたいよな。
ヒロインの天才少女、麒麟があんまり可愛いと思えないのが惜しい。スタンガンを遠慮なく当ててくるのは悪い方向に暴力ヒロイン性を発揮してるよな……。
むしろかつての友のひとり蛍の方がよっぽど正ヒロインっぽい。堅物お嬢様キャラなのに、シャツのボタンを外して谷間をがっつり見せているのはどういうファッションなんだ……とは思うけどw
ライバルロボが出て来るのも王道展開。が、1巻でやるのは早過ぎません?最初は宇宙怪獣との戦いに集中すべきだったような。
ひとつ大きな問題があって、ロボと宇宙怪獣の挿絵が一切ありません。これはどうなんだ~?あからさまなコストカットなのでは……?
ロボが添え物なストーリーなら別に構わないだろうけど、ゴリゴリに主軸だしなぁ……。表紙か口絵、1枚あるだけでも全然違うと思うんだけどな……。
文章に独特のリズムがあるように感じたな。最後の地の文を現在形で終わらせる書き方って滅多に見ない気がするんだよねぇ。
結局スターゲイザーはどこから来たの?宇宙怪獣を加工した存在なの?という謎を残しつつもドラマ的な部分はきっちりと〆られていて、単巻完結でも成立するようになっている。ちょっと映画っぽいかな。
続きが出ていないどころか他の作品も出ていないので、僅か1冊で筆を折ってしまったのか……。
スターゲイザーの能力一覧にしてくれるだけでも読み応えありそうだったんだけどな……。
燃:A 萌:A- 笑:B+ 総:A
ファンタジア大賞金賞リンク
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