
著:駱駝 イラスト:こむぴ
「どえらいストーカーじゃねぇか!」
「違うよ。ただのアグレッシブな努力家だよ?」
電撃文庫2025年1月刊行物。約1ヶ月1週間半の積み。『やがてラブコメに至る暗殺者』2巻から1年3ヶ月、駱駝さんの新作が登場。
タイトル自体は以前から知っていたものの、全然ピンとこないタイトルだったのでスルーしておりました。このラノ2026の紹介記事で復讐ものと知って読んでみることに。
買ってから、つい最近読んでも響かなかった『俺を好きなのはお前だけかよ』と著者が同じだと気付いて仰天。先に気付いていたら読まなかったかもしれないな……。
親友だと思っていたクラスメイトに裏切られ、家族を破滅させられた末に自身も自殺に追い込まれてしまった少年、石井和希。何故か高校入学時にまで時間が巻き戻ったので、彼は破滅を回避すべく行動を開始して……。
この後の復讐を際立たせるためとはいえ、冒頭の一度目の人生の絶望描写がキッツいの……。心が締め付けられる……。
キツいといえば、ヒロインの日高さんの背景もキッツいんだよな……。何でそういう辛い設定にするのぉ……?
この背景があるので、和希への執着心もストーカーギャグとして笑い飛ばしづらいんだよな……。
いやしかし「良き」という独特な口癖が可愛いですね。
中盤までは破滅を回避する方向で行動する和希。そのためノリが緩く、全く成長していないギャグセンスがとにかくキツい。安易にアニメネタを連発するのが笑えないのって俺が年をとったからなんやろか……。
うーん、これでは2巻を読みたいとは……と思っていたら、能動的に復讐を開始してからはグーン!と面白くなって驚いた。
一度目の人生知識をフル活用して、相手を封じていく手際が非常に鮮やかで気持ち良い。
写真を送る約束とスマホの機種変が伏線だったと判明する瞬間、脳汁ブシャー!ってなっちゃった。
キャラ配置やストーリー等、意図的に『俺を好きなのはお前だけかよ』に被せているのかな。偶然一致したとは思えないほど要素が似ているので、換骨奪胎で作ったのかな。味付けを変えてあるので、似たような話という印象は無いんだけども。
これは良い復讐劇。和希の線引きがきっちりしていて、えげつなさが程よい塩梅に収まっているのもマル。
特に次巻への引きも無く、綺麗に1冊でまとまっているが、続刊出てるんだよな。この後、何するんやろ。ひとまず2巻はチェックしましょうね。
燃:A 萌:A 笑:C+ 総:A+
著者リンク
・俺を好きなのはお前だけかよ(電撃文庫、2016/02)


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